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『the day』




高村光太郎詩集 (岩波文庫)

高村光太郎詩集 (岩波文庫)

  • 作者: 高村 光太郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1981/03
  • メディア: 文庫




その日、いつものように鬱々とした気分で散策していた。
散策とは名ばかりで、実際にはあてもなく、気の向くまま歩いていただけだった。
活気溢れるスーパーも、華やかなショッピングモールも、どこか他所事の様に白々しく、僕を無視していた。
魅力的な商品たちは色褪せ、読みたい筈の本も誘いかけてはくれなかった。

こんな時、梶井基次郎なら檸檬を見つけるのかもしれないが、僕には何もなかった。
何も、僕には微笑みかけてはくれなかった。

心身ともに消耗し、あきらめきった帰路の途中、ちょっとした気の迷いでフラリと立ち寄った家電量販店の片隅にそれはあった。いや、いた。
黒の衝撃。天使の微笑み。
雑然と置かれたモノたちの上にそれはいた。
恐る恐る手に取ると、それは確かに微笑みかけてくれていた。この僕に。

短く、長い逡巡の後、それを持ってレジに向かった。
十分足らずの帰路の途中、『つまらない散財をした』という軽い後悔と、早く部屋に辿り着きたいという気持ちの中、僕は確かにドキドキしていた。
まるで恋の様に―。
帰り着くと、ハーフコートを脱ぐのももどかしく、それを、開く。



1/8スケール『けいおん!』秋山澪・学園祭ver.完成品フィギュア。
いっやー、良く出来てるわ、これ。
すげーかっわいー。
澪ちゃんが持ってるフェンダーのジャズベースも完成度高いけど、やっぱ澪ちゃん。
恥ずかしがり屋の性格も良く表現されてるよね。かわいー。
手に取ってみているとだんだんテンションあがって来るわー。

ふと思いついてスカートの中を見る。
!!!!!
パ、パンツが原作・アニメと同じ設定の青と白の縞々!
やったー(何がやったのかは知らんが)、もう一気にテンションMax~
こうして、その日、僕はフィギュアにハマったのでした。えへえへ。

一月後、同じ店に行ってみると、同じシリーズのムギちゃんが置かれていた。
『ムギちゃんはどんなパンツをはいているんだろう…?』
湧き起こった疑問に知的探究心を刺激された僕は、躊躇なく、敢然とレジに向かったのであった。
純白でした~。えへえへえへ。

あれから数年、一時は卒業したつもりだったけど、再びこの世界に帰ってきた。
今のお気に入りは、すーぱーそに子ちゃんのGothic maid ver.。
もうね、ポージングが最高!
ちょっと苦しそうな態勢がS心をくすぐります。
しかし、良いのかねぇ。
こんなに食い込んじゃって。
いや、嬉しいけど。

フィギュアにハマり始めたころは、『すーぱーそに子なんかにハマったら、もうオレの人生はおしまいだな』と思っていたけど、このそに子ちゃんの、戸惑っているような、泣き出しそうな、せつなげな表情を見てると、『そんなもん(オレの人生)、どーでもいいわ!』って思っちゃう。えへえへえへえへ。


みなさんも一度ハマってみませんか?
さーて、次は何を買おうかな~。




今週の一曲
Michael Schenker Group 『INTO THE ARENA』

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