SSブログ

『栄光の31番 哀愁の31番』


タッチ 完全復刻版 1 (少年サンデーコミックス)

タッチ 完全復刻版 1 (少年サンデーコミックス)

  • 作者: あだち 充
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2012/10/12
  • メディア: コミック



日本シリーズが終わって、今年の野球シーズンも終わってしまった。
我が阪神タイガースは今年も尻すぼみに終わった。
もう何年になるのだろう。
不完全燃焼のまま、もやもやとした気持ちのままでシーズンを終えるのは。

野球選手には背番号が付き物だが、ファンにとってそれは思い入れの深いものだ。
かつて活躍した選手の背番号を、若い選手が着けている。
当たり前のことだが、喜びと同時に違和感、そして若干の愛惜が伴う。
たとえば、背番号22は長い間田淵選手のものであった。
田淵選手が阪神を去った後も、その背番号を誰がつけても、
それは圧倒的存在感で田淵選手のものだったのだ。
それを覆したのは藤川球児。
球児は圧倒的ストレートとそれを駆使した大活躍で22番をものにした。
今球児はいないが、22番はいまだに球児のものだ。
小宮山がつけたって39は矢野選手のものだし、6番は金本選手、53番は赤星選手のものだ。

さて、31番である。
阪神の31番は僕が最もリスペクトする背番号だ。
掛布雅之―若いファンにはなじみが無いだろうが、彼は僕にとってのヒーローだった。
決して恵まれた体格でもなく、本人曰く「僕は中距離バッター」と公言していたが、
阪神の主砲として、四番打者として、一時代を築いた選手であった。
左打者でありながら彼がレフト方向に放つホームランは、芸実的でさえあった。
彼を見ていて、風格や存在感が四番打者に不可欠なのだと、分かった。
三振しても、「かっこいいな~」って思ってた(笑)。
正しく彼はヒーローだったのだ。

その掛布氏が阪神に帰ってくる。
これは今シーズン一番のニュースだ。
むしろ遅いくらいだ。
できれば監督になってほしいんだけど。
阪神の指導者、特に監督って、なぜか知らないけど暗い人が多い気がする。
人間を『陰』と『陽』に分けると陰の人ばっかり。
唯一星野監督が陽だった。
阪神の指導者には『陽』で、しかも理論派の人が相応しいと思うのだ。
掛布さんは陽だし、またドラフト六位からのたたき上げだから、そのあたりも期待できる。
早く見たいな~、掛布監督。


一方で、現在の31番、林威助(リン・ウェイツ)選手に戦力外通告がなされた。
僕は林選手に期待して痛んだ。
何年前のことだったか、林選手が京セラドームで二発のホームランを放った。
二本とも、力のある打球がライトスタンドに叩き込まれた。
その時たまたまレフトスタンド二階席で見ていたのだが、興奮したな~。
あれは「天性の長距離バッターだ」と思った。
「やっと、31番が帰ってきた」と思った。
阪神の31番は、浜中や広沢程度ではダメなのだ。
あの時林選手は金本や藤川より輝いて見えた。
それ以来、僕は林選手を応援し続けた。
だけど、林選手がスポットを浴びることは無かった。

阪神のいけないところ、弱点といっていいけど、生え抜きの選手が育たない。
特に長距離バッター。
さかのぼれば岡田元監督にまでたどり着いてしまう。
実に似十数年育っていない。
林選手もそうだが、才能のある選手はそれなりにいた。
なのに出てこないのは、もはや球団の育成能力に疑念を持つしかない。
球団はもっと早く手を打たねばならなかったんだ。
もしも掛布氏が指導者としてもっと早く帰ってきていたら、
もしも掛布氏が林選手に左方向への打ち方を指導していたら、
結果は違ったかもしれない。

林選手には―、幸運を祈る。
(パリーグで指名打者候補としてなら・・・)

かけ付しには、そんな阪神を根っこの部分から変えてほしい。
たのんだで~、掛布さん。




今週の一曲
浜田 省吾 『Baseball Kid's Rock』


誰がために鐘は鳴る

誰がために鐘は鳴る

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 1999/09/29
  • メディア: CD



nice!(10)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 10

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。